にせよん(新)

4コマ漫画の購入記録、時々感想。

球詠

球詠 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

球詠 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

存在は知っているけどまったく読んでいない、でもずっと気にはなっていた作品。店頭で手にとって、やっぱり購入を決意してしまった。

表紙の一枚絵の純粋な可愛さだけで買わせる気にさせるんだから、やっぱり魅力のある絵というものを描ける人は本当にすごい。

そして内容も予想通り予想以上の面白さだった。

世に野球漫画は数あれど、これほど面白くて先が楽しみな作品がまさか萌系の雑誌に載っているとは……スポーツ漫画好きでもまだまだ知らない人がいっぱいいるんだろうなと思うととても愉悦←いや拡めろよ

それにしても話のテンポがよい。「野球部が活動停止になった学校にやってきた元エースの主人公」というある意味超王道の始まりであり、しかも主人公自身も当初「野球は中学まで」と言ってたあたり(そもそも野球部で学校選んでない)、これ普通の野球漫画だったらそもそもマウンドに立つまでどれくらいかかるんだ……てレベルなのに、その日のうちに元女房役に再会&魔球披露だものな。
「投げていいの?」の辺なんか、普通だったら第「一」話じゃなくて「1」巻のハイライトでもおかしくない……並の漫画だったら投げる前に回想シーンからヨミちゃんの中学時代編始まるだろうし、そもそも第一声で「私、野球なんて……大嫌い!」ぐらいは言わせてたと思う。実にあっさり。

そこをいい所ととることもとらないこともできるけど、タマちゃんの「あの球は投げないの?」はキャッチャーとして当然の一言だし、その当然の言葉を3年間一度も聞くことができなかったヨミちゃんとの落差ってのはもっとあってもよかったかなー、とはさすがに思う。ずっと待ち望んでいた一言に、マウンドに立ち尽くしたまま涙を流すヨミちゃんぐらいの「盛り」ぐらいはあるよなー、しつこいがその辺の普通の野球漫画だったら。

ちなみにかの『アストロ球団』は、コミックス全20巻で通算3試合しかこなしてませんw自分の意見も大体この辺を基準にしちゃってるおそれあり。