にせよん(新)

4コマ漫画の購入記録、時々感想。

2017年12月号

まんがタイムきららミラク 2017年 12 月号 [雑誌]
最終号。

幸か不幸か、フラゲで小出しに情報が流れてきていたのと、なによりいい加減こういう場面に出くわす回数も増えたのでいざ実際にお知らせを読んでもそれほどの衝撃はなかった。
まあそれ勘案してもフラゲで画像上げてるような輩はツイッターアカウントのみならず肉体もろとも凍結されてしまえ程度には思っているが。

個人的には『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』の不自然極まりない最終回の時点でなにやら嫌な予感はしてましたが(後付け?)、人によっては「君と作るミラク」のコーナーが終わった時点とか、様々な場面から兆候を感じ、また発しまくっていたようですね。

うらら迷路帖』など、さすがに主力級の作品はきらら系列への移籍で連載続行、一部はオンラインのきららベースまんがタイムきららミラクWeb(名前長いな)に移籍ということでいきなりラクの系譜が消滅、ということはないようですが、それでも「さあこれから」という場面での打ち切り作品は多いわけで……『ななつ神オンリー!』終了でアレが生き残るってどういうことだよ!!!むしろお前の存在自体が負債でこうなったんじゃないのか???!!!!みたいな意見はどうしても、ね。
風のうわさに、うららですらアニメ化の結果としては大ゴケらしいので、その辺が寿命を縮めたのかなあ、と。まあアニメ化ってそれ自体が雑誌にとって大して儲かるものでもないので……みたいな話は以前漫画で読んだ気がする。

あとは結果論承知でいうと、やっぱり表紙の呪いから最後まで逃げ切れなかったな、と……うららがようやく払拭してくれるかと思っていただけになおさら強い時既に遅し感。だからミソニ様を表紙にお迎えしてその御利益で呪いを払うべきと以前からあれほと←たった今初めて言った
そういう意味ではななつ神でもよかったのだが……せめて一年いや半年登場が早かったら……。

とりあえずそれなりに数を迎えて単行本を出して最終回を迎えた『ななつ神オンリー!』や『お願い!ロイヤルニート』はさておき(それでも納得はできんけど)、一番ワリ食ったのは『まちとびカルテット』の市倉とかげ先生だろうな……まあ続いているものが終わるという時にはどうしてもこういうぶった切られる存在というのは生まれてしまうものなのだが……でもなのエースが終わる時の「新連載一話目が最終回」という前人未到の記録を打ち立てたカツヲ先生の『佐藤さんの砂糖』に比べればまだまだ(何のフォローにもなってない)。

まさに伝説。
というか、現状ここまでゲストだらけにしてたんだから、曲がりなりにも「連載」と名のつく作品は全部行き先を見つけてあげて欲しかったよね。誰もここまでやれとはいわないけど。
後付け上等であれこれいうなら、ここしばらくの「かつて連載あった人の新作ゲスト」も「そもそも連載化とかは前提じゃなくて、今さら新しい人を探してくるのも意味ないからこれでしのいでおくか」て意味だったのか、ぐらいにはやさぐれるよね……。

ちなみに移籍の報に関して結構批判的な意見も多かった『魔王城のお姫様』、自分も連載開始当初こそ「な、何コレ……?」でしたが、最近は結構いいじゃないコレ、と思っていたので生き残りには素直にありがとうという感じです。まあ紙派の老人としてはオンライン送りって全然救済措置に思えない部分もあるのだけど……。

それにしても移籍先として上がるのはキャラットきららだけで、MAXの名前が全く出てこないの、MAXも危ないのでは? とか以前に、昔感じた「自由気ままな末っ子」イメージそのままの立ち位置だなあって思いました。
その路線で行くとラクは末っ子というよりは従姉妹の子という感じで、さすがにそっくりではあるけれど兄弟姉妹という程には近しくはなかったなという……結果論でいえばその一体感の無さは裏目だったわけですが。
(なおフォワード


思えば増刊号として Vol.1 が出たのが何の因果か2011年の3月。
書店が営業してなくて発売日に購入できなかったという記述にああそんなこともあったねと。

自分が今回とくに情報源としてお世話になったツイッターのフォロワーさんのブログ(http://mashirog-4koma.hateblo.jp/entry/2017/10/16/210200)によると、ラクのコンセプトとして「初めて4コマを描く人を起用する」というものがあったとのこと。確かにフォローしている作家さんのさよならメッセージを見ても皆口を揃えて「4コマが」「連載が」「そもそも漫画描くのが」初めてだ、とおっしゃってますね、なるほどそういう編集方針だったのか(遅すぎ)。
新しい試みを行う者というのは往々にして結果を出す出さずに関わらず程なく倒れ、得られた成果を保守的な既存勢力が取り込んで行くもの……と書くと今回の休刊もよくあるサイクルの一つなのかな、と思う部分もあり。そういう実験的というか先進を探るものとして産まれたのものならば、短命であることはある意味宿命づけられていたとも言えるし、更に言えばそういう試みができるということは R&D にリソースを割く余裕があるということでむしろ心強いとすら考えることも可能だけど、さて?
(もちろん後発組として既に手をつけられた分野を避けるために未踏の土地やニッチを狙って迷走した結果先細りの隘路にハマった、という至極単純なパターンも考えられる)
ラク出身」という肩書をもった4コマ作家さんが一人でも多く活躍されることを祈ってやみません(名乗るか隠すかは自由だけど)。

さて。

これで自分が「おはようからおやすみまで」全ての号を買って見届けた雑誌はラクなのエースぱれっとlite、あともえよんもかな? サンプルが自分しかいないので多いのか少ないのか分からん……えっカリノも?

とりあえずラクがなくなると月の真ん中、雑誌の発売がガッツリ穴空いちゃうんだけどどうしよ。

MAXあたりが発売日再変更して埋めたりするのかな?

とりあえずこの終わりが一つの終わりで済むのか、もっと大きな「終わりの始まり」なのかは分からない。
一つだけ言えるのは
「来月から月々の出費が360円少なくなる」
ってことだけ。

ひとまずは
「お疲れ様でした」
と、携わった全ての人々に。
jan:4910183771276